当事者同士の話し合いで相続の決着がつかない場合、家庭裁判所での遺産分割調停が解決の選択肢となります。
手続きを進めるにあたり、どのような流れで進み、どんな書類が必要なのか不安な方もいらっしゃるかもしれません。
本記事では、遺産分割調停の全体的な流れや、申立てに必要な書類の取得方法について解説します。
遺産分割調停申立の流れ
遺産分割調停の流れは、おおむね次のようになります。
①遺産分割調停の申立てに必要な書類を収集する
②管轄の家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てる
③初回の調停期日が通知される
④第1回目の調停期日が開催される
⑤成立または不成立となるまで1、2か月のペースで調停を重ねる
申立て先は、相手方のうちひとりの住所地を管轄する家庭裁判所、または当事者全員の合意で定めた家庭裁判所です。
調停委員を交え交互に別室で話す形式をとるため、相手と直接顔を合わせずに話し合うことが可能です。
全員が合意すれば調停調書が作成されて調停成立となりますが、不成立の場合は審判へ移行し、裁判官が分割方法を決定するといった流れになります。
遺産分割調停申立に必要な書類の取得方法
遺産分割調停の申立てに必要な書類は、おもに3種類に分かれます。
それぞれの具体的な書類と取得方法について確認していきましょう。
①申立てに関する書類
遺産分割調停の申立てには、申立書や各種目録といった書類の提出が必要です。
具体的な書類はおもに次の通りです。
- 遺産分割調停申立書
- 当事者目録
- 遺産目録
当事者目録は相続人を示す書類で、遺産目録は分割対象となる財産を一覧にしたものです。
それぞれのフォーマットは、家庭裁判所の窓口や裁判所の公式ウェブサイトから取得できます。
②戸籍に関する書類
遺産分割調停の申立てでは、誰が正当な相続人であるかを証明するために戸籍関係の書類が必要です。
具体的な書類はおもに以下の通りです。
- 被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本等
- 相続人全員の現在の戸籍謄本
- 相続人全員の住民票または戸籍の附票
戸籍類は各自治体の窓口や郵送で取得できるほか、広域交付制度を利用すれば最寄りの窓口で他自治体の戸籍もまとめて請求できます。
ただし、兄弟姉妹の戸籍など一部対象外となるものもあるため、必要に応じて郵送請求などの併用が必要です。
③遺産に関する書類
申立ての際には、どのような財産を分割するのかを明確に示す証明資料が必要です。
遺産の種類に応じて以下のような書類を準備します。
- 不動産:登記事項証明書や固定資産評価証明書
- 預貯金:金融機関の残高証明書や通帳のコピー
- 株式等:証券会社の残高証明書
手元にない書類は、法務局や市区役所、金融機関などそれぞれの管轄窓口へ出向くか郵送で取り寄せましょう。
まとめ
今回は、遺産分割調停の基本的な流れや必要書類の取得方法について解説しました。
調停を活用することで調停委員を交えた話し合いを進められますが、事前の書類収集や目録作成には多くの労力がかかります。
複雑な手続きをスムーズに進め、ご自身の希望を正しく伝えて納得のいく解決を目指すためには、弁護士への相談をおすすめします。






