遺言書に不平等があり納得がいかない場合、その遺言書を無効にするための方法についてご紹介します。
まず、自筆証書遺言が無効になる場合としては、自筆証書遺言の作成方式に則っていない遺言書であればその効力は認められません。具体的には、自筆でなかったり、日付や署名押印がなかったり、検認手続きを受けていなかったりするケースが考えられます。
次に、公正証書遺言が無効になる場合としては、これも公正証書遺言の作成方式に則っていないことが条件となりますが、具体的には公正証書遺言を作成する際に必要となる証人が証人として不適格な人間(未成年者や相続人となる人、公証役場の職員など)であったり、遺言書の作成者にその遺言能力が認められないケースなどが考えられます。
最後に、遺言書の作成方式にかかわらず遺言書の効力が認められない(訴えを提起しうる)ものとして、遺言書の内容が遺留分を侵害しうるものであることがあげられます。
遺留分とは、民法上の規定により相続人となる人に対して絶対に保証されなければならないとされる相続する財産の割合をいい、これを遺言書の内容が侵害している場合には、遺留分侵害額請求をすることができます。
遺言について訴えたい場合には、上記の遺留分侵害額請求のほかに、遺言無効確認訴訟や、遺産分割協議、調停、審判などが考えられます。
■遺言を訴える際の費用
実際に遺留分侵害額請求や遺言無効確認訴訟、遺産分割について調停や審判を行うにあたって、費用はどの程度必要になるのでしょうか。
〇遺留分侵害額請求
遺留分侵害額請求を内容証明郵便で請求する場合には、郵便の費用として1300円から1500円程度かかります。
また、調停を利用する場合には収入印紙1200円分と郵便切手1000円~数千円程度が必要となり、さらに被相続人の戸籍回収に数千円程度の費用が掛かります。
訴訟を起こす場合には請求金額によって収入印紙の金額が異なり、たとえば請求金額が100万円なら収入印紙は1万円、300万円なら2万円、500万円なら3万円となります。
調停や審判については、遺産分割についての調停や審判においても同様となります。
〇遺言無効確認訴訟
遺言無効確認訴訟は、代理人として弁護士を立てることが想定されますが、弁護士に遺言無効確認訴訟を依頼した場合にはまず着手金として40万円~60万円程度必要となることが考えられます。
そして、遺言無効確認ができた場合には、報酬金として遺言の無効により獲得できる遺産等の10~16%が報酬金の目安として必要になります。
当事務所では、埼玉県、東京都を中心に、関東全域の皆様から、相続、離婚、損害賠償に関するご相談を多く承っております。その他、民事、家事一般、刑事事件に関するご相談も承っております。
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不平等な遺言を無効にしたい場合
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